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白夜の官能小説

官能小説、アダルト小説のようなものを、あくまで趣味で書いています。あくまで趣味なので、厳しいことは言わないでね。

「大富豪、時々探偵。 ~放蕩夫にお仕置きを~」14

ストライク電器の社長・仁科春樹が役員の飯島をしたがえて行きつけのクラブに入ると、いつものように傍らに陣取る雪乃が来ないことに、短気な仁科はすぐに店のマネージャーに噛み付いた。
「おい、雪乃はまだか?」
仁科はまるで雪乃を独占支配しているかの口ぶりである。
「仁科様…ただいま雪乃は他のお客様のところに。後程こちらのテーブルに向かわせますので…」
「おいおい、俺はこの店でいくら使っていると思っているんだ!上得意を邪けんにする店なのか?」
「相済みません、もうしばらくお待ちください…」
「クソッ!」







入店と共に気分を害した仁科は、短気に拍車がかかっていた。
「雪乃はまだか!俺の雪乃を連れて来い!」
「もうしばらくお待ちを…」
「連れて来ないのならこっちから行ってやる!」
仁科は席を立つと、広々としたフロアを斜めに突っ切った。雪乃は、仁科には見せないような楽しそうな笑顔で、今日が初の入店という青年実業家をもてなしていた。
雪乃は29歳で、このクラブでは最も明るく、ユーモアのある女である。アッシュなストレートのロングヘアで、顔立ちは派手、ふだんからファッション好きなので、お店でのドレス姿にもお洒落にもこだわりがある。スラッとした長身に映える、煌びやかな白のドレス。体にフィットしているのでプロポーションが際立つ。顔立ちがエキゾティックだから、まるでタイ辺りのトップダンサーのようにも見える。
しかし、仁科が今見ている雪乃は、ふだんの雪乃とは少し様子が違う。仁科に対して「パパ―!」と抱きつくようなあけっぴろげな感じがしない。まるで、クラスのカッコイイ男子を目の前にして、恥じらっている少女のようだ。しかも、雪乃の方からベッタリとその男に体を接している。惚れた男に寄り添うように。
仁科は怒りを覚えた。
「おい雪乃、こんな所で何をしている!早くこっちに来い!」
「ちょっと仁科社長…こちらのお客様に失礼ではありませんか。後で行きますから…」
「何を言っている!お前にいくら注ぎ込んでいると思っているんだ!早く来い!」
まるで自分を私物と勘違いしている客の仁科に鬱憤のたまっていた雪乃だったが、ついに感情の砦が崩れてしまった。
「ちょっといい加減にしてよ!私、あなたの女でも何でもないわよ!それなのに、いっつも、お前にはいくら使った、とか、もっと金が欲しかったら愛人になれ、とか。私をお金で買えるとでも思っているの!?」
すると、そのやりとりを俯いて聞いていた青年実業家が、仁科を見上げてポツリと言った。
「あの、貴方様のおっしゃっていることは、つまりこういうことでしょうか?」
仁科は怒りをおさえて応えた。
「む、何だ貴様!」

一方、青年実業家は終始笑顔で実に飄々としている。
「つまりですね、この雪乃さんに誰よりもお金を注ぎ込んでいるのは自分だから、自分が雪乃さんを自由にしていいのだ、と。つまり、自分は雪乃さんを金で買っている、と。」
「そうだ!そんなことがお前にできるか!?」
青年実業家はうろたえることなく、ニコヤカな表情で応えた。
「そうだとしたら、雪乃さんを僕に譲っていただけないでしょうか?いやね、僕もさっき、雪乃さんのこと好きになっちゃいまして。ハハハ。」
仁科は最初あっけにとられていたが、何かを思い立ったようだ。今度は店内に響くくらいに大声で笑い始めた。
「ハッハッハー!こいつは面白い!だったら今まで雪乃に注ぎ込んだ額を貴方から頂戴しましょう!今この場でくれたなら、雪乃はあっさり貴方にくれてやりますよ!どうです!?」
青年実業家は無表情で応えた。
「なるほど、ちなみにそれ、おいくらです?」
「そうだな、ざっと計算して…」
仁科は聞き耳を立てている周囲の客にも聞こえるように、さらに大声になった。
「2000万!どうだ、いま払えるか!」
周囲の客がざわつくのを仁科は感じ、悦に入った。彼の耳には、なかなかの金持ちだ、という周囲からの賛美のように聞こえる。








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白夜

白夜 -hakuya-

Author:白夜 -hakuya-
アマチュア官能小説家


39才男性
都内某所にて
自営業の傍ら
あくまで趣味で
書いています
普段は好感のもてる清潔な
そこそこイケメンです
励みになるので
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